Google Developer Day 2008


パシフィコ横浜で行われた、「Google Developer Day 2008」に行ってきた。


以下は私的な感想なので主観のない正確な情報を知りたい方は、下記を参照されるのがいいと思います。(Google方も下記のURLを毎コマ最後に告知されていました)


Google Code


コマがかぶっているのですべてを聞いた分けではないが、私などはそもそもGearsやApp Engineの詳細はあまり知らなかったので参考になったが、多くにエンジニアの方にはすでに知っている情報が多かったのではないだろうか。


私から見て目新しい情報としては、Androidの完成度がかなり高いということ(なにげDemoがすごかった)、「Apache Shinding」というOpen Socialアプリケーションをホスティングしてくれる便利なソフトウェアがあるということ、GearsがいつのまにかオープンソースのプロジェクトになりGoogleの冠名がとられ、Googleサービス以外にも今後広まりそうというところ。


あと、帰りの足でOpenID Tech Night Vol.2にも行ってきたので、そのメモも残しておく。

■基調講演

  • コンピュータの発展の歴史について
  • メインフレーム、パーソナルコンピュータ、現在
  • 処理能力とデータ量、アクセスのしやすさ、サービスの展開の容易さの点で変遷があった
  • 「Cloud」、「Conecitivity」、「Client」の3つ"C"がキーワード
    • 「Cloud」をよりアクセスしやすく
    • 「Conectivity」をユビキタス
    • 「Client」をよりパワフルに
  • すべてをオープンにする->オープンプラットフォーム
  • Googleのエコシステム->Googleの検索広告からの売上げと、それを原資としたユーザーへのサービス提供
  • Gears->ブラウザを拡張するオープンソースプロジェクト
  • Android->PC同様の利便性をモバイルにも広げる
  • Google App Engine->Cloud 一般の開発者もGoogle社内で提供しているのと同等の開発環境を得る
  • Open Social->Social Web Verticalに分かれるSNSを統合しオープンにする

Google App Engine

  • Easy to start.Easy to scale.
  • Demo->20分ほどでゲストブックのアプリを作る
  • Scalable,Distributed Database->big table
  • web-based Admin Console
  • Memcache->ページの表示をより軽くできる
  • Send E-mail
  • SSLは未サポート
  • データは厳密に管理され、Google社員も中身は見ないようになっている(余程のことがあれば見るかも)
  • あくまでデータの所属はユーザにある。Googleではない

■Open Social

  • 「ソーシャルアプリケーションのための共通API
  • Demo-Orkut内に脳内メーカーを表示。アカウントを自動で拾って直接表示
  • html + javascript + REST + OAuth
  • AtomまたはJSON
  • {guid}<-SNS間のID連携に使うのだろうか?(要調査)
  • Apache ShindingというApacheプロジェクトが作った、Open Socialアプリケーションをホストするためのオープンソフトウェアがある。便利。

■Gears

  • 一年たって、Google GearsからGearsへ改名。オープンソースプロジェクトにした。
  • マシンの能力を最大限引き出し、デスクトップアプリ並みのウェブアプリを実現することがミッション
  • オープンソース、オープンな開発体制、オープンスタンダード先取り
  • 現在のブラウザの問題点
    • データアクセス:ローカルデータにアクセスできない
    • レスポンス:ネットワークアクセスはローカルネットワークアクセスより遅い
    • マシンパワー:HTMLレンダリングだけに4coreCPUなどは不要
  • 理想
    • 1アプリケーション1URL
    • オンライン/オフラインの切り替え
    • ローカルデータの利用(オンラインでも)
  • 全プラットーフォームの全ユーザーが利用可能
  • 「インクリメンタルなアプローチ」
  • ローカルストレージに読み書きでき、変更内容は保持しておき、オンライン接続時に同期する
  • Google Reader,Docs,RememberMilkですでに活用されている
  • 3つの特徴
    • Local Server
    • Local RDB(Database)SQLite3
    • Worker Pool(JavaScriptをバックグラウンドで)
  • GearMonkey Demo->はてブでインクリメンタル検索ができる
  • Google Location API->位置情報を入力してくても、GPS,WiFiID,CellID,IPから緯度、経度の情報を取れるAPI(まだセキュリティ的に少し問題あるが)

Google Gadget API

  • Gadegetを簡単につくれる
  • なぜいまGadgetか?
    • 簡単、楽しく作れる
    • ユーザーは多いが、まだGadget自体が少ない(現在は約40,000)
    • 一般の開発者が気軽に作れる
  • 個人がこづかい稼ぎに作ったり、ビジネスとしてニュースサイトがユーザの誘導目的にGadget作るケースもある
  • 基本はxml形式。既存のサイトをそのまま切り出しただけのGadgetもすぐ作れる
  • i-frameの技術を使っている。が、セキュリティ面も問題ないように作っている
  • Flashにも対応しており、埋め込める
  • GadgetごとにPreference、設定情報も持てるので表示件数をユーザごとに任意で返られる。設定情報はGoogle側に持つのでGadget制作者は見れない仕様
  • 各言語への翻訳したバージョンも容易に作成できる
  • 新しいiGoogle、leftnavi(タブ切り替えから左カラムになる)と、3 BIG features for gadget(3つの特徴)
    • Maximized mode->最大サイズまで表示可能
    • Social APIs
    • Updates Stream->友達のライフログiGoogle上でチェック可能に

Google Engineerの日常

  • キーワード
    • clarify/Transparency/Democracy
    • Facilitate/Lend a hand/Respect
    • Party/Celebrate/Passion
  • グローバルで分散開発している。20以上の国で50以上のオフィス
  • 複数のオフィスにプロジェクトメンバーが分散している。コミュニケーションがカギ
  • イデアがひらめいたら、まずは20%プロジェクトで開始し、認められればメインプロジェクトへ。
  • エンジニアがやること
    • イデア出し、デザイン、コーディング、テスト/デバッグ、評価/分析、保守/改良とできることはなんでもやる
  • 設計文書については、不要なモノは作らない。必要なモノのみつくる
  • 「百文書は一デモに如かず」で、ドキュメントよりもまずは動くプロトタイプを作る
  • 社内で使われる言語は主に、C++,Java,Python,javascript
  • 正確かつ、簡潔なコミュニケーションをこころがける
  • コミュニケーションの場合は受けての負担を考える。特に他国の担当者との調整の場合。
  • 目先の仕事以外のところにも、広く目を向けることが重要。TechTalkに行くなど。目先だけだとすぐいきづまる。

OpenID Tech Talk Vol.2

  • 帰る足で銀座のAppleストアで行われたOpenID TechTali Vol.2にも行ってきた
  • NRIの崎村さんがすごく丁寧にXRIやOpenIDについてのおさらいを1時間お話してくださった
  • .MacOpenID Providerになったらしい(未確認)
  • JALOpeniD Providerになったが、クレジット番号などもRPへ送ってるとのこと。すごいな、1対1限定だからだろうか。
  • Six Apart関さんから「Blog it」(Facebookアプリ)の告知


http://www.typepad.com/features/blogit.html


長い一日だった:-|