エンタープライズが流行るには
(↑軽井沢の浅間山近くの丘)
5月のWeb2.0Expoで偉いヒトが、今後の重要トピックは「モバイル」、「クラウド」、「エンタープライズ」この3つだ!と、言ったとか言ってないとか。
昨日にはAdobe.com(Beta)がリリースされたり、Google Docsもオフライン強化されてかなり実用に近づいてきて、個人的には「エンタープライズ」がアツくなってきる、いやアツくなってほしい!と思う今日この頃。
これらのプロダクトは「エンタープライズ」寄りとは言っても、今後まず広がるのは企業ではなく、営利目的に縛られない研究機関、学校などの方がまず先行するのではないだろうか。
実際にGoogleはGoogle Appsで大学向けに既存の情報システムをGoogleサービスへ置き換えるビジネスを早いペースで展開し始めている。
http://www.google.co.jp/a/help/intl/ja/edu/customers/nihon_university.html
ただ、自分の身の回りでも感じるのは、大きな企業であればあるほど昨今は情報を厳重に管理する傾向が強まっており、Googleといえど社外秘の情報を特定の一企業のサーバ上に蓄積されるようなしくみに乗る、という判断は当分ありえないだろうなということ。
このあたり、Google自身はどう考えてるのだろうか。Officeの打倒を目指すならそのサービス上での情報の秘匿性という部分を確実に担保してもらえないと、現行の大半を占めるOffice利用者はGoogle Docsにとても移行できない。
具体的に言うと、Googleのサーバ上にそのドキュメントの情報は持つけど、サーバ上には必ず暗号化して保管されサーバ管理者が不正を働いたとしても、内容は閲覧できないようなしくみを提供するとか、もしくはごとにドキュメント中身だけは情報として独自のサーバに格納しておけるしくみとか、第三者からなその内容が見られないという確証が欲しい。
Google Appsのページでは、「すべてのサービスを Google がホスティングします」と謳ってはいるが、”そこまでは握られたくないよ、Googleに”という部分もあるんじゃないだろうか。
追記:下記のページにつらつらと”実際の企業の声”が書いてあるのだが、このうちどれくらいが実際に導入して、完全移行しているんだろう。GE、P&Gなどはとてもじゃないけど、まだ本格的に導入までは至ってないだろうと思う。
でも、各社ともにモバイルを含めてもネットの利用者数がどこまで伸びるかがおおよそ見えてきていて、近い将来アタマうちになるコンシューマからエンタープライズにだんだんシフトしつつあカンジがする。